国立感染症研究所と共同で皮膚科由来ブドウ球菌の研究を行っております

【臨床研究に関する公開情報】

みえひふ科クリニックでは国立感染症研究所と共同で以下の皮膚科由来ブドウ球菌に関する研究を行っております.

1.研究の課題名と目的・意義
「皮膚科由来ブドウ球菌の全国サーベイランスに関する研究」です。この研究は,皮膚科感染症由来の黄色ブドウ球菌ならびに臨床データを全国から収集し、市中感染型黄色プ菌(CA-MRSA)の分布状況の把握と病原性解析が目的で、我が国の耐性菌研究に貢献します。

2.研究対象者,収集期間
2021年8月上旬頃(研究参加承諾日以降)から1年間(2022年8月31日まで)(状況に応じて延長する場合があります)に,受診された患者さんにおいて、皮膚細菌性感染症と診断された全年齢の患者さんが対象です。

3.研究方法
皮膚の患部にいるブドウ球菌を調べるために、皮膚科医師が皮膚の患部をスワプ(綿棒のようなもの)で軽く擦って採取します。検体は国立感染症研究所に送られ、菌を分離して種 類を調べます。使用するデータは発症年月日、検体採取日、年齢、性別、居住地、海外渡航歴、外傷の有無、動物との接触の有無、皮疹診断名、検体採取部位、初発・再発(回数)、家族内発症、既往歴(アトピー性皮膚炎の有無)、入院歴の有無、臨床写真、治療などです。これらの情報は個人を特定できないよう特定の番号を付与します。

4.共同研究の体制
本研究は、厚生労働科学研究費補助金を受け、東京薬科大学、全国の皮膚科クリニック等の医療機関、国立感染症研究所 薬剤耐性研究センターとの共同研究として行います。倫理審査は国立感染症研究所で承認され(承認番号:1526)、開業医はこの承認に含まれます。

5.期待される効果
ブドウ球菌感染症を発症する背景や危険因子を解析することにより、予防法、感染対策、治療方針の進歩に寄与します。

6.予測される危険や不利益
危険・不利益はありません。

7.人権とプライバシー配慮
個人が特定できる情報は削除し、あなたのプライバシーを侵害する恐れはありません。

8.研究協力の任意性と不利益の回避
この研究に同意されるかは、ご本人さま又は代諾者さまの自由です。2024年3月31日まで同意の撤回は可能です。いずれの場合も、不利益を受けることは一切ありません。

9.研究結果の公表の方法
研究成果は、厚生労働省等へ報告する資料として使用されます。また、学会や研究会、学術雑誌等で公に発表される可能性があります。

10..研究の資金源・費用負担の有無・謝礼について
本研究は厚生労働省科学研究費補助金「新興・再興感染症に対する革新的医薬品等開発推進研究事業」より実施されます。費用負担や謝礼の支払いはありません。

11.お問い合わせ先
この研究について何かお聞きになりたいことやわからないことや心配事がありましたら、遠慮なくおたずねください。
【研究責任者】国立感染症研究所 薬剤耐性研究センター長 菅井基行
【研究担当者】みえひふ科クリニック 院長 磯田憲一

2021年11月1日